「定年」がこんなにも早いのはなぜ?
IT業界で仕事をしている方なら必ず一度は聞いたことがあるはずなのが、プログラマーの「35歳定年説」です。
そろそろ自分も35歳に近づいてきているので、プログラマーとして活躍できるのはあとわずかしかないのか…と感じている方がいるかもしれませんが、なぜ35歳という非常に低い年齢で定年と言われてしまうのか、果たしてその説は適切なのかを考察してみます。
参考:http://lafrenze.hatenablog.com/entry/2015/03/02/175231
激務だから年齢を重ねると耐えられない!
プログラマーの仕事は他の職種と比較してみ非常に激務だと言われています。
残業時間が長くて休みもほとんどない状態で働き続けなければいけないので、35歳を過ぎると体力的に難しくなるというのが定年説の由来とされています。
しかし、全てのプログラマーが毎日激務をこなしているとは限りません。
納期が迫っている場合には残業時間が増えることがあるかもしれませんが、毎日のように激務をこなしているとは限らないのです。
また、個々の体力は個人差があるため、35歳を超えたからといって残業が続いたからといって耐えられなくなるとは限りません。
もちろん年齢を重ねるほど体力は徐々に低下してくるものの、35歳という年齢がボーダーラインになるとか限らないはずです。
新しい技術を取り入れることができない!
IT業界の仕事は常に新しい技術を積極的に取り入れる努力が必要になりますが、プログラマーに関しては特に新技術を採用する努力が必要になると言われています。
仕事と並行しながら日々新しいスキルを習得する努力を重ねている方も多いですが、35歳を過ぎると学習能力が低下するため新しい技術を覚えることができないと言われていることが定年説に繋がっているのです。
年齢を重ねるほど老化現象が始まると言われているものの、さすがに35歳で学習能力の低下を指摘するのは失礼な話です。
いくつになっても本人の学ぶ意志があれば新しいスキルを習得することができるはずです。
年功序列の賃金体制ではコストが高い!
年齢を重ねるほどキャリアを重ねるため給料もアップしていくというのが年功序列の考え方で、日本の企業では現在でも根強く残っています。
一般的にプログラマーは単純作業と考えられるため、給料体系も高額に設定されていないケースが多いのですが、年齢が若い人が従事している場合にはさほど不満が生じません。
しかし、35歳という年齢は家族がいてある程度の収入を確保できなければ生活もままならないような年齢になり、場合によっては管理職になってもおかしくない年齢なので安い賃金では使いにくいと考えられます。
年齢に見合った賃金を支払うとなれば、仕事の内容から考えるとあまりにもコストが高いとされることが定年説に繋がっています。